高松宮記念調教採点
1位 レッドオーヴァル 97点
追われてからの反応が抜群で併走馬に3馬身先着
2位 ハクサンムーン 96点
時計のかかる時間帯に出色の上がり。気配は良好
3位 リトルゲルダ 96点
体を柔らかく使ったフォームで好時計。上積み大
□■□■□■□■□
<高松宮記念:追い切り>
決戦を前に、静かに闘志を燃やした。
逃げ馬アンバルブライベン(牝6、福島)は26日の開門直後、
いつも通り田中健騎手(27)を背に坂路に登場。
感触を慎重に確かめながら、
ゆったり駆け上がって4ハロン56秒8ー12秒8をマーク。
最後は手綱を押さえながらフィニッシュした。
「今日は流す程度で。先週(4ハロン49秒6)もやっていますからね。
疲れもなさそうです」と同騎手。3年前の6月からコンビを組み、
すべてを知り尽くす相棒。時計は平凡だが、状態の良さは手綱から伝わった。
今回で23回目の連続騎乗だが「ずっと乗せてもらっているから、
この馬なら安心して乗れる」。普段の調教から乗っている愛馬だからこそ
G1でも平常心で臨める。
ハナは譲らない。ハクサンムーンやエアロヴェロシティ、
前で運びたい強敵は多いが「逃げないと競馬できないんで。
多少ペースが速くなっても行きたい。逃げて結果を出してきましたし、
今回もそういう競馬ができれば・・・」。
京阪杯とシルクロードSを含め、これまで挙げた8勝はすべて逃げての競馬。
どんなメンバーだろうと、このスタイルは崩さない。
「結果を残したいですね」。コンビで練り上げてきた“逃走劇”で
ビッグタイトルをつかむ。
******************
<高松宮記念:追い切り>
ハナ争いを受けて立つ。
快速ハクサンムーン(牡6、西園)が自慢のスピードを見せつけた。
26日に激しいアクションで追われると、4ハロン51秒8で坂路を駆け上がった。
ゴール前はやや外ラチ方向へ切れ込んだが、
ラストも12秒2-12秒2と最後まで脚勢は衰えなかった。
西園師は「出来は前走以上。ハナにこだわる。
行って負けたら仕方ない」と、あらためて逃げ宣言を出した。
酒井騎手も「短距離のG1なので速い馬が集まるのは当然。
指示通りに乗るだけ」と腹をくくっている。
栄光のゴールまで一目散。三度目の正直だ。
******************
<高松宮記念:追い切り>
(G1、芝1200メートル、29日=中京)の
追い切りが25日、東西トレセンで行われた。
11年キンシャサノキセキ以来、
史上2頭目の連覇を狙うコパノリチャード(牡5、宮)は、
栗東坂路で4ハロン52秒1-12秒1を軽々とマークした。
22年ぶりとなる年度の開幕G1連勝を狙う武豊騎手(46)は
「距離短縮はプラスだと思ってます」と意欲を語った。
肩ムチ1発だけ気合を入れられたものの、
それ以外は首の動きに合わす程度に手綱が動いただけ。
それで4ハロン52秒1の好時計。
14秒5→13秒1→12秒4→12秒1で加速した。
共同会見に姿を見せた宮徹師(54)は「だんだん速くなるラップで、と指示。
はじける余力を残してゴールしてた」と合格点を与えた。
手綱を取った増井助手は「上積みは見込める」と前走以上を示唆する。
その前走は不良馬場の阪急杯で6着。「道悪はうまいとの評価を得てましたが、
いつも引っ掛かる馬が折り合っていた。
自分から突き放しにいった内容は悪くなかったですし、
1200メートルまではもっていた」と師は振り返る。
実績があったとはいえ、道悪での58キロは不利だった可能性はある。
大型馬だからか、夏場は息遣いがひと息で「この時期はつくりやすい」と師は話す。
この日を含め栗東は2日連続で雪が降り、
2月のような異常気象は追い風かもしれない。
最後に師は「去年と比べても状態は悪くないので、
去年以上のレースができていい」と期待大のコメント。
昨年同様、ゲンをかついで熱田神宮にお参りしてから、中京に向かうプランを明かした。
「前回は結果的に本調子の手前だったかな。
競馬で3回乗りましたが、もっと良さが出る感触はある。
1200メートルになるのはプラスと見ている」と反撃を誓う。
VならオーナーのDrコパこと小林祥晃氏はコパノリッキー(フェブラリーS)に続く
G1・2戦連続連覇の偉業。「そういう馬に乗せてもらえるのはうれしいし、
責任を感じる」と武豊。今の中京はリチャード向きの荒れ馬場。
スピードとパワーの合計値は、どの馬にも負けてない。